放射線科
放射線科の検査
放射線科では様々な検査が可能です。
当院では、日本人死亡率第一位の、肺がんの早期発見のためにヘリカルCT検診(肺)をお勧めしています。
費用はわずか ¥5,500-!
- 40歳以上の方、
- 喫煙歴20年以上の方、
- せき・たんがよく出る方、
- がん家系の方 に特におすすめです。
実施日は、平日15時30分~18時30分まで。日曜日10時30分~10時45分(電話による完全予約制)
単純X線検査
単純X線検査とは
単純X線検査は、X線を人体に照射して画像を作る検査です。人間の体は骨、筋肉、脂肪など構成されており、組織によってX線が透過する割合が異なります。
骨はX線が透過しにくいので画像上は白く描出されます。逆に、空気を含んでいる部分(肺、副鼻腔など)は透過しやすいので画像上は黒く描出されます。
当院ではCR(Computed Radiography)装置を使用しており、コンピュータ上で様々な画像処理が行うことが可能であり、画像診断能の高い画像情報を提供しています。
単純X線検査の代表的な検査
胸部X線検査
胸部にある臓器(主に肺・心臓・大動脈など)に異常がないかを調べる検査です。
胸部にX線を照射し、肺に異常な影があるかどうか、心臓の形に異常があるかどうかを調べます。
腹部X線検査
腹部領域における炎症や石灰化、腸管内のガスや食物残滓、異物を調べたり、尿路結石や腹水などの疾患を調べる検査です。
骨・軟部X線検査
骨、関節、靭帯の状態や機能、筋肉、脂肪組織の状態を調べる検査です。骨折、脱臼、変形などがわかります。
骨折部位や病変の形状を知るために、多方向から撮影を行います。
撮影時には部位によって息を吸って、または吐いて止めていただきます。
X線を使用して腕(手首から肘)の骨を測定することにより体の骨密度を簡易的に調べる検査です。
検査のための注意事項(撮影時の注意事項)
検査範囲内に金属、プラスチックなどがありますと、診断の妨げになりますので、検査時にははずしていただきます。
頭頸部領域
ヘアピン類、ヘアバンド、かつら、メガネ、ネックレス、イヤリング、補聴器、エレキバン、入れ歯(取り外し可能なもの)
胸腹部領域
ネックレス、湿布、エレキバン、衣類(金属、ボタン、プラスチック、ゴム刺繍、プリントのあるもの)何もついてない場合でも厚手のものは脱いでください。髪の長い(肩より下)方は上のほうで束ねてください。
胸腹部領域
腕時計、指輪、ブレスレット、湿布、エレキバン
検査中のお願い
体の動きによって画像がブレてしまいます。
例えば、胸部写真では呼吸による肺の動きで画像がブレることがあります。検査の際に技師が説明を致しますのでご協力をお願いします。
X線透視検査
X線透視検査とは?
透視検査では、消化管の造影検査(胃透視、注腸)をはじめとし、脱臼や骨折の整復・固定や非血管系のIVR(interventional radiology)などエックス線透視撮影装置を使用した検査を行っています。
X線透視検査の代表的な検査
上部消化管検査
胃の形態、胃内粘膜および、食道、十二指腸にある病変を診断します。
造影剤と空気を注入し、粘膜に付着した造影剤をX線透視装置により写し出す検査です。通常、造影剤はバリウムを使用します。
下部消化管検査
大腸の形態、粘膜の病変、他器官の病変による圧迫、通過障害などを診断します。
上部消化管と同様に造影剤と空気を注入し、粘膜に付着した造影剤をX線透視装置により写し出す検査です
ERCP検査(内視鏡的逆行性胆道膵管造影)
X線CT検査
X線CT検査とは
CTとはコンピューテッドトモグラフィーの略で、X線を用いて行う検査で体の断面像(輪切り像)を撮影する検査です。
当院のCT装置
当院では2008年8月より東芝メディカル社製64列マルチスライスCTを使用しています。
64列CTの特徴
検出器の列数は、体のまわりを検出器が一回転で撮影できる範囲と大きく関係しています。 また、列数が多いと同じ範囲をより短時間、より細かく撮影することができ、1回転で最小0.5mm厚×64列で32mmの範囲を撮影することが可能です。
従来のCTでは難しいかった心臓の検査をはじめ、撮影範囲の広い大動脈や下肢動脈なども短時間の検査を可能にしています。
胸部撮影の場合約7秒、胸腹部でも14秒程度息を止めるだけで高精細画像を得ることが出来ます。
検査法
CTには、大きく分けて2種類の検査方法があります。
単純CT検査 : 造影剤という薬を使用しないで撮影する検査です。
造影検査の一般的なもの、特殊なもの(3D CT・心臓CT・CTウログラフィー・ DIC CT・CTガイド下生検)などがあります。
心臓CT検査
心臓病は、ガンに次いで日本人の死亡原因の第2位となっています。
とくに冠動脈の動脈硬化によって狭くなったり詰まったりして起こる狭心症や心筋梗塞が増加の傾向にあります。
64列CT(Multi Detector CT)の登場により、心臓の栄養血管である冠状動脈の3次元画像表示が可能となりました。
これにより、以前は心臓カテーテル検査のため入院しなければ評価できなかった冠動脈が、外来診療において、非侵襲的に評価することが可能となっています。
右冠動脈
左冠動脈
脳3DCT血管造影検査
くも膜下出血の原因となる脳動脈瘤、脳動静脈奇形(AVM)などが疑われる場合行われる検査です。
腹部~下肢動脈3DCT造影検査
足の動脈硬化である閉塞性動脈硬化症が疑われる場合行われる検査です。
検査前
造影CT検査のある方は、検査予約時間の4時間前からお食事をとらないでいただきます。水分は、この限りではありません。詳しくはお問い合わせください。
※冠動脈CT検査の方は、心臓の脈拍を抑える(HR60前後にする)お薬を内服していただく場合があります。
このお薬の効き方は、個人差がございます。30分程で脈拍がゆっくりになりますが、検査に最適な脈拍になるまでお待ちいただくことがございます。
検査後
食事や入浴などは普段どおりでかまいません。
造影剤は尿として体外に排出されるので、水分を普段より多めにとってください。水・お茶・ジュース、何でもかまいません。普段から、食事制限や、水分の制限があるかたは医師の指示に従ってください 。
造影剤による副作用について
造影剤を使用する時、副作用が起こる場合があります。吐き気や、発赤、蕁麻疹などや、重篤な場合はショックなどを起こします。アレルギー体質や喘息の方、薬で副作用がおきたことがある方は副作用が起こりやすく、その日の体調によっても変化します。
その場で、すぐに副作用が起こるのがほとんどですが、まれに数時間後、数日後に症状が出る場合があります。その時は、担当医に連絡をしてください。
過去に造影剤を使用した検査(CT検査に限らず)で副作用があったという方、喘息やアレルギーをもっている方は副作用が起こる確率が高いといわれています。
検査前に、必ず担当の医師・技師に伝えてください。
MRI検査
MRI検査とは
磁気共鳴画像法(Magnetic Resonance Imaging)といいます。
磁石が埋め込まれたトンネルの中に体を入れて、コンピューターによって、体の中を映し出す方法です。
当院のMR装置
2022年3月よりPHILIPS社製Ingenia Prodiva 1.5T MRI装置が稼動しています。
使用する磁気や電波は、無害で、体に感じるものではありません
- 検査による痛みはありません。
- X線被爆はありません。
- 患者さん自身の体の位置を変えなくでも、あらゆる角度から、体の中 の様子をみることができます。
次のような方は必ず職員に申し出てください
検査を受けることができない方
- 心臓にペースメーカーを使用されている方
- 金属製の心臓人工弁を入れてある方
- 人工内耳を入れてある方
- 体内に器械を埋め込んである方
検査を受けることができない可能性のある方
- 脳動脈瘤の手術により、金属クリップを入れてある方
- その他の金属を体内に入れてある方
- 補聴器を使用されている方
MRI検査を受けるための注意事項
1.検査前に
当院ではMRI検査を受ける患者さん全員に予約票とともに「MRI検査問診票」と「MRI検査を受けられる方へ」と造影剤を使用する方には「MRI検査に説明・同意書」の三通の用紙が配布され、当院職員による検査説明と問診がなされます。検査当日には必ずその用紙を全て持参してください。
2.検査を受ける際
金属のついていない服装または検査着に着替えていただきます。
- 身につけている金属類や張り薬・カイロ・コルセットを外してください。
- 入れ歯が固定されている方は、検査室スタッフにお申し出ください。
- クレジットカードやテレホンカード、定期券などはMRI装置の磁気によって使えなくなってしまいます。
- 検査室には持ち込まないようお願いします。
3.検査の説明
検査室に入る前に、金属を身につけていらっしゃらないか、再度確認させていただきます
- 検査用のベッドに仰向けに寝てください。体の位置がずれないように固定します。
- 検査中に異常を感じた時のために、連絡ブザーがございます。また、検査中は検査スタッフとマイクを通していつでも会話ができます。
- 検査時間は、約30分から1時間程度です。
- 肩の力を抜いてリラックスしてお受けください。
- 具合が悪くなった時はどうぞ遠慮なくお知らせください
4.検査を始めます
検査がはじまると「トントン・ピーピー」という大きな音が聞こえますが、装置から出る音ですから、安心してください。
- 検査する部分が胸やお何回かに分けて、少し息を止めていただくことがあります。できない方はスタッフにお申し出ください。
- 造影剤について検査の内容によっては造影剤という薬剤を、静脈内に注射して検査を行なう場合や 少々味のついた水を飲んで行なう場合があります。
当院MRI画像
その他
造影剤について
より正確な診断をするために造影剤を使うことがあります。小さな病変や正常部位とのエックス線透過性がほとんど変わらない病変は、CT検査でも診断が困難なことがあります。
しかし、造影剤を用いることによってこれらの病変も明瞭に描出され、より正確な診断が可能となります。
このため、全身の様々な部位の検査において、造影剤が用いられています。
当院で行っている主な検査
CT検査で使用される造影剤は、「ヨード造影剤」と呼ばれるもので、通常、腕の静脈から注入してスキャンを行います。
最近では、さらにその効果を高めるため、自動注入器を用いて急速に注入することもあります。
造影剤を静脈注射して撮影するCT検査のことを「造影CT検査」、造影剤を使わないCT検査のことを「単純CT検査」といいます。
副作用については、「ヨード造影剤」は改良が加えられ、副作用は減少してきました。副作用の発現率は約3%という結果が全国的な調査で発表されています。
「造影CT検査」はCT検査を受けるすべての方に行われるわけではありません。
この検査によって重要な情報が得られ、早期での診断や今後の治療方針の決定に役立つと判断された場合に行われています。
副作用として多い症状は、吐き気、嘔吐、熱感(造影剤注入時に熱い感じがする)などです。
これらの症状は、検査中~検査後1時間の間に起こることが多く、特別な治療を必要としない軽度のものがほとんどです。
きわめて稀ですが、咽頭の浮腫(むくみ)、血圧低下、呼吸因難などの重い副作用が起こることがあります。